うわー、吉澤って蛇ダメなのにムカデOKなのか、俺と逆。
何かの手違いでデートがヘビ園とムシ園のどっちかを選ばなきゃならない場合、深刻なケンカになるな。でも何かの間違いでジャングルでサバイバルになった時は苦手系が違う方が助け合えるから愛が深まるってもんだ。久々に観た吉澤はげんきそーだ。青いグレゴリー俺も欲しい。あれから一年かぁ。
ぼーっとしてたら日付変わって5月5日になったので吉澤卒コンDVDを観ることにした。
まだ観てなかったんだ。なんとなく観れなくて。いや、観たくなくて。
卒業を受け入れたくない気持ちのまま、急な代役に始まって、音楽ガッタス、舞台、ドラマ、バラエティ、ブログ、フットサル、DS、レギュラー番組、吉澤の動きをもつれる足で追いかけた。吉澤は一年間、先が見えない自分のページをめくり続けた、予想以上の速度で。
卒業一周年は5月6日だけど5月5日だって卒業から365日ジャスト完走記念日。
記念日らしく、どうせ観るならアレを着よう、卒コンTシャツ。
このイラスト・・・ジャングルみたいじゃね?
白と黒。
直線と曲線。
下から上へ、上から下へ。
太陽らしきものも円形ではなく区切られており、しかも内側に明らかに異物が在る。
裏と表、内と外の混濁。2つの相反するものの組み合わせが非対称でありながら対称性を保って共存している。
これは吉澤だ、吉澤ジャングルだ。植物が果実が虫が鳥が動物が光が熱が喜びが哀しみが美しく絡み合って吉澤の生命。自然は美しい。ジャングルに奇跡が起こったのはコウモリの腹具合のせいではない。吉澤の美しさゆえである。吉澤もジャングルもどちらも究極の天然の美である。吉澤とジャングルの異常接近で「究極の美」同士の異常共鳴がおこり、その微細な周波数にコウモリが反応したというのが真相である。
DVDを手に取る。パッケージには「吉澤ひとみ卒業公演」とは書いてない。
そうか、これ、藤本の娘。ラストでもあったわけだし、それ関係あるのかな。
でもあの事務所がそこまで気を回せるとも思えない。いつもそーゆーことは書かないのかな。だらだらと思考を寄り道させて進む。「ビックカメラ税込3590円」のシールが貼ってある薄くて透明なセロファンをぺりぺりっと破く。
・・・再生。
あー。
イントロ。
高橋動けない。あの横須賀はいつだっけ。「毛深井村の毛深井さん」なんてコント書いたな。ハワイも行ったな。大阪も行った、旭川も行った。名古屋も。それもこれも記念日。
5月6日だけじゃない。一年365日、世界は俺と吉澤の記念日に満ちている。
吉澤の髪型は風を受けて飛ぶ者の姿。助走する者の姿。
あー。吉澤カッケーーーーー。
そして。
一年でいろんなことが変わってしまったなぁ。
吉澤が伸ばした髪はグライダーの主翼。
風を受けて青空をすべる。
そしてまた吉澤は髪を切る。
切った染めた巻いた伸ばした走った飛んだ。そーゆーことをずっと言ってたい俺は。
変わるのは悪いことじゃない。
だけどいなくなった人のことを思う、姿を見せた人のことを思う。
「お前、アイドルやってたってマジ?」
「るせんだよー」
笑顔だが本気で蹴り入れるつもりで男子を追いかける武藤を想像した。
高校の教室。机。教科書。ホコリ。日差し。なんかいいじゃん。
武藤には暗いホールより太陽が合ってる。
まのえりさんの握手会よりよっぽど希望に満ちた「お知らせ」と感じたのは俺だけだろうか。
ダンスの、というか身体の動かし方のセンスは音楽ガッタスのエッグのなかでは一番あったから「才能あるよ」みたいなことはスタッフの誰かが言ってくれてたと思う。もしまたやる気になって、なんかのミュージカルのオーディションとか劇団のなんかとかフツーに受けて、さりげなくステージに立ってたりするのもいいなと思う。
ハロプロもガッタスも、全部忘れちゃったって顔で。
アヤカは「ベストスマイル賞」が決定打だったんじゃないか、と半ば本気で思う。
自分のポテンシャルを外で試してみたくなるのに十分な「褒め方」だと思う。
ハロプロでの「役割」から解放されたアヤカの「役柄」が見たい。
そう、たとえば笑わない絢香が見たい。全部忘れちゃったって顔で。
たとえば後藤さんは、いつやめてもいい、というコートを「やる気」の上に羽織っている。
たとえば加護さんは、もうやめたくない、というコートを「やる気」の上に羽織っている。
たとえば後藤さんは、全部忘れちゃったって顔を昔からしてる。
たとえば加護さんは、全部忘れたくないって顔を、今、してる。
全部忘れちゃったって顔は一筋縄ではいかない。。
だってさ。
誰だってさ。
本当は全部忘れてるわけじゃないから。
たとえば本当は連絡取ってても「連絡取ってない」って言うしかないじゃん?
そしてもし本当に連絡とってなくても、相手のことを想っていないわけはなく。
「連絡とってない」と口に出して言うのはどっちにしてもつらいはずだ。誰にとっても。
さて、吉澤さんはカジュアルディナーショー、どんな顔で歌い、話すだろうか。
卒業一年。前リーダーと並んで。事務所が何も考えないで日程決めたくさいのがちと気に食わん。いや相当気に食わん。俺と吉澤(と皆さん)の記念日をテキトーに扱うなと怒りたい。
でも、あのコはきっと。
きっと、全部忘れちゃったって顔で微笑む。
俺は家で酒を飲みながら、そうだといいなと、そうだろうなと、一人で勝手に思ってます。
行った人レポよろしく(そういう結論)。