ジャパンエキスポのハンアンニコ動を見て、
「ああ、ハングリーアングリーは2人でひとつなんだな」と強く思った。一心同体っていうのともちょっと違って、ふたりで、一個。そういう存在。
衣装が白になっていた。
当然のように黒が基調だった世界観が大きく変化した。破れてもいない、ツルっとした印象の光沢素材。鋭角的なライン、逆立てた髪にはこれまで通り「戦い」「攻撃」のイメージを保持させているけれど、なんていうか、、、、今までと違う。今までは、この戦いが終わってもまた次の戦いがあり、傷は治る前にえぐりえぐられ、ふたりは血を流しながら夜の谷底に落ちていく終わりなき流血、その一瞬の涙を封じ込めたのがhangryandangry-f。そういう世界観だったと思う。
ところがあの白さは。
生まれたての生き物のそれであった。
ハングリーは白地に赤。アングリーは白地に青。
これは前からそうだったけれど、白地ゆえにさらに目を引くその色は、まさに動脈と静脈。
そして空腹と怒りは身体と心の象徴だ。身体と心、両方ある生き物に。誰もがなりたくてもがく。
まるで砕けた卵の殻をひきずっているようではないか。
卵のなかから、あらかじめ傷だらけで生まれてきた生き物。
彼女たちはこれから、殺すために戦うのではなく、生きるために戦う。そんな気がした。
そして、この変化に311が関係ないわけはないと思った。黒でなく白でいこうという決断に。戦いの意味の変化に。
ハングリーの腰のあたりに赤い楕円っぽいものが見えた気がして、それも日の丸イメージかなとか思った。
新曲のタイトルが「レコンキスタ」。世界史の微かな記憶。wikiでは「再征服運動」「国土回復運動」。奪われたもの・失ったもの(土地、文化、生活、宗教)を取り戻した歴史的な出来事、約700年にわたる長期間の、とざっくりとらえると、そのエッセンスは再生であり復興。いまの日本をまったく意識せずにこのタイトルを選んだと考えるほうが無理があるだろう。
とはいえ。
吉澤は、レコンキスタを説明する時に「革命みたいな意味」って言ったよね?これが謎なんだよねー。
もし震災を意識したコンセプトだったら、作り手はそのことをふたりに説明したと思うんだよね。レコーディングや衣装合わせなんかで。なんで吉澤は「革命」って言ったんだろう?
1)作り手から説明がなかった。
2)説明されていたがうっかり忘れてしまった。
3)説明されていたが話が長くなるし、思わぬ失言をしてしまうリスクを避けた。
4)レコンキスタとレボリューションはだいたい同じと覚えてしまった。
どーなんでしょうね。 説明がなかったっていうのが妥当な気もしていて、だとすると案外、ほんとにただの語感で決めてたりして。あるいはスペインでの販路拡大のための施策だったりしてw と思いつつ、今夜の新曲発表を待つのであった。それにしても吉澤眠そうだったね。アディオス!